堅焼きせんべいによく合う関東の硬質米コシヒカリ
安藤のおせんべいの原料は、千葉や栃木の指定農家で栽培された硬質米コシヒカリです。同じコシヒカリでも、新潟のコシヒカリは軟質米で、安藤の堅焼きせんべいとはあまり相性がよくありません。
(もっとも、よほど舌の肥えた人でなければ歯ごたえの微妙な差はほとんどわかりませんが、安藤はほんの一部の人にしかわからないこのような微妙な味の違いにも徹底的にこだわっています。)
美味しいご飯になる贅沢なお米を使っています
せんべいは一般にご飯として食べるにはおいしくない米菓用の加工米を原料として作られることが多く、最近では外米を使うメーカーもたくさんあります。しかし安藤で使っているのは普段食べているのとまったく同じご飯に使うお米です。しかも安定した品質を保つため、指定農家で特別に栽培された美味しいお米を使っています。
私たちは毎年秋の新米の季節になると、その年に収穫されたお米をまず白いご飯で食べてみます。そこで納得したお米だけを使って安藤のせんべいを作っています。(ちょっとびっくりするぐらいおいしいお米ですよ)
1993年の大凶作…安藤の決断
1993年秋の日本は、夏の深刻な冷害と台風の相次ぐ上陸で大凶作となり、全国平均の作況指数が敗戦の年を除くと戦後最悪の74にまで落ち込みました。そのため米の相場が急騰しただけでなく、収穫された米の品質も例年になく低いレベルのものとなりました。安藤では品質の悪い米でせんべいを作り赤字を避けるか、どんなに赤字を出してもよい米を確保して安藤の味を守るかの選択を迫られることになりました。このとき先代の下した決断は「お客様の信頼を裏切ることはできない」というものでした。多額の資金を投入して米の仕入れに奔走し、せんべいの味を守り抜きました。
それ以来、安藤では工場に玄米保管用の低温倉庫(下図参照)を設置したり、信頼できる農家から直接仕入れたりするなど、品質のよい米の確保にいっそう力を注いでおります。